文芸の小阪、人情の布施 レトロがいっぱい東大阪

珈琲工房 東大阪の片隅で、世界のコーヒーを味わって

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八戸ノ里駅前に年季の入ったお店が1軒。緑の看板が目印の「珈琲工房」は、約50年の歴史を持つ喫茶店や。かつて近所に住んでいた司馬遼太郎氏が店名を付けたんやそう。店内に入ると、まず目に飛び込むのはカウンターの奥にある棚。美しい食器類とコーヒー豆の缶が所狭しと並んでいるで。客席に目をやると大きな柱があるんやけど、たばこのヤニで黄ばんでしまっている。これこそ、昔は喫煙OKやった歴史を物語る遺産といえるなぁ。

現在の店主は2代目。先代からお店を引き継いだ際にあることに気づいたという。「珈琲工房という店名やのに、コーヒーが3種類しかないやん……」。その名に相応しい喫茶店にするために、コーヒー豆の種類を増やし、今ではブラジルやグアテマラといった世界のコーヒー豆も9種類ほど取り揃えている。また、こだわりとして、ブレンドコーヒーの豆を3種類用意してるんや。アメリカン、マイルド、ストロングの順に深みが増していく。自分の好みの豆を見つけてみてはどうや。

アイスコーヒーを水出しするためのウォータードリップや、コーヒーサイフォンなども、先代の頃から使っているものを今なお愛用しているという。店先には、昔に使用していたコーヒーミルが展示されていたり、他にも時代を感じる柱時計やタイプライターなどがアンティークなインテリアとして店内に飾られていたり。客席の机のキズや椅子の革の色褪せなどもええ味になっている。珈琲工房には懐かしさを感じるレトロ品が溢れているで。
※これは2023年7月現在の情報です。

住所:東大阪市下小阪5丁目1-21
アクセス:近鉄奈良線八戸ノ里駅から徒歩約1分
https://twitter.com/tmsmkkawamura

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