• TOP
  • おすすめ特集
  • 秘めやかな街並みこれが大阪の新世界

愛すべきシンボル・賑やかな通り・
秘めやかな街並み
新世界

History

新世界はこうして生まれた!

大阪屈指の繁華街、浪速区恵美須東1〜3丁目あたりの歓楽街を『新世界』と呼ぶ。現在の賑やかさからは信じらないが、ここは明治時代までネギ畑だったという。街が大きくなるにつれ人々の間では娯楽と文化が次々に誕生した。明治36年に開催された第5回内国勧業博覧会では、これまでの“復興”というイメージとは一線を画し、“遊び”を多く取り入れた余興やアトラクションが広まったといわれている。日露戦争時にはこのあたりは一帯が捕虜収容所と病院になるが、明治42年には、東半分が天王寺公園。西半分が新世界となる。明治45年には当時「東洋一」と謳われる高さを誇る『通天閣』が誕生し、「ルナパーク」という遊園地ができ、益々の活気をみせていく。その名残を残し、大正3年遊園地閉鎖以降も、昭和18年火災による通天閣解体後も、この界隈では「遊びに出かける街」というイメージが色濃く残ることになったという。今現存している2代目通天閣は、戦後の復興の象徴とされ、初代通天閣と同じく大阪のシンボルで有り続けている。

  • 聴く
  • 読む

大阪府 編『大阪府写真帖』,[大阪府],大正3. 新世界
国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/966056 (参照 2024-04-02)を加工して作成

Deep Zone

愛すべき大阪のシンボル 通天閣

明治45年に建設された大阪市浪速区にある展望台。当時は“天に通じる高い建物”という意味を込めて名付けられたといわれる。初代はパリのエッフェル塔と凱旋門をモチーフに造られた当時は東洋一の高さを誇る大阪のシンボルだった。

詳細をみる

賑やかなB級グルメの街 ジャンジャン横丁

新世界の南東部に位置する全長約180mの商店街。1918年に開業した花街(飛田新地)と新世界をつなぐルートとしてその役割をもつ。昭和初期から凄まじいほどの賑わいをみせ、今もその喧騒は続く。串カツ店をはじめとしたB級グルメの街として有名。

詳細をみる

撮影禁止の秘めたる街 飛田新地

日本最大級の遊郭が残る秘めた街。昭和初期には200軒以上の妓楼が並ぶこの町は、今も当時の妖艶な魅力を醸し出す。表向きは料亭となっており、日本の歴史を今に伝える文化遺産となって“異界”の名残を残しながら、営みを続けている。

詳細をみる

愛すべき大阪のシンボル 通天閣

繁華街の中に佇む大阪のシンボルタワー。初代は明治45年頃に建てられ、昭和18年には軍事資材として大阪府に献納され解体されたという歴史をもつ。その後、再建に関わる人々の熱意によって、昭和28年に2代目として今の通天閣が再建築が構想され、昭和31年に完成。今に至っている。“天に通じる高い建物”の愛称通り、大阪の街を一望できるこのタワーの館内では「ビリケンさん」はじめ、ユニークなイベントや企画が盛りだくさんで、一躍大阪の人気観光スポットとなった。トップフロアーにある通天閣の歴史紹介コーナーには、初代通天閣と共に造られたルナ・パーク周辺をジオラマにした展示もあるので初代通天閣と比較しながら見学するのも興味深い。

  • 聴く
  • 読む
1

通天閣の歴史

  • 聴く

現在のタワーは2代目!100年以上の歴史を持つ「通天閣」

  • 読む

今ある通天閣は2代目って知っとる?初代の通天閣は、1903年の第5回内国勧業博覧会跡地に建てられた「ルナパーク」っていう遊園地のシンボルタワーやってん。高さは75mで、1912年ごろには東洋一の高さを誇ったんやで。当時は「ホワイトタワー」っていう塔もあって、通天閣とホワイトタワーをつなぐゴンドラで人が移動してたそうや。しかし、1943年1月に起こった火災で大破し、戦時下の鉄材供出で解体・撤去。今の通天閣は、戦後復興最中に通天閣を恋焦がれる新世界の人々が住民運動を起こし1956年に再建。経済成長に伴う光化学スモッグで展望台から景色が見えへん、コロナ禍での休業などの困難を乗り越えて、今なお愛され続けるタワーになったんや。※これは2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

2
建造物

ビリケンさん

  • 聴く

大阪の街を見守る幸せの使者「ビリケンさん」

  • 読む

通天閣といえば、新世界のまもり神「ビリケンさん」を思い浮かべる人も多いんとちゃう?実はビリケンさん、結構な苦労神。「人が集まるんちゃうか」と最初は玄関に置かれたんやけど、気味悪がられて逆に人が近づかんかってんて。その後、3階の当時はゲームセンターだった場所に移動したんやけど、ここでもゲームの人気に押され居場所を失ってしまい、現在の5F展望台に移動してん。諦めず地道にアピールを続けた結果、徐々に愛されるようになって、今ではみんなの人気者なんや。「足の裏を撫でると願いが叶う」と言われてるから、ぜひ触ってみて!※これは2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

3
その他

花園に遊ぶクジャク図

  • 聴く

通天閣は下から見ても面白い!「花園に遊ぶクジャク図」

  • 読む

実は通天閣、塔の下にも見どころがあんねん。この美しい絵の名前は「花園に遊ぶクジャク図」といって、「中山太陽堂(現・クラブコスメチックス)」っていう企業の広告。よく見ると「クラブ化粧水」や「クラブ歯磨」って書いてあるやろ?この会社と通天閣のつながりは1912年に遡る。当時は近所に工場があったんやけど、初代通天閣に広告を掲出してたんや。2代目が再建されてから長らく何も飾られてなかったんやけど、2015年の免震構造化工事をきっかけにクラブコスメチックスが寄贈。72年ぶりに復刻することになったんや。※2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

4
乗り物

タワースライダー

  • 聴く

通天閣のニューウェーブ「タワースライダー」

  • 読む

2022年5月にオープンした、全長60mを約10秒で滑り降りる「タワースライダー」。ホンマにあっという間に終わるんやけど、ほかでは味わえない新たな体験を楽しめる。「若者や海外の人に人気が出るやろう」と想定してたそうなんやけど、65歳までという年齢制限があるから、「もうちょいで66歳やから誕生日前に乗りに来てん!」という年配の方もいるんやって。今日も、上から降りてくる人の「ギャー」という楽しそうな悲鳴がこだましてたで。大人も子供も楽しめる体験になってるし、ぜひチャレンジしてみて!※これは2023年3月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

5
展望

特別屋外展望台&光の展望台

  • 聴く

大阪らしさ満載?特別屋外展望台&光の展望台

  • 読む

通天閣には、ビリケンさんのいる黄金の展望台以外にも、特色のある2つの展望台があんねん。5F屋上展望台は「大阪の空気を感じてほしい」という想いから、2015年にオープン。大阪の観光地を見渡せるほか、見たら幸せが訪れるという「エンジェルビリケン」、新世界を94.5m上空から見下ろす透明床もあるんや。4Fの「光の展望台」は、ミラーボールと照明がディスコっぽい雰囲気を醸し出すノスタルジックな空間。時間を変えて昇ってみるのも面白そうや。前に来たことがあっても、昔との違いを見つけるっていう新しい楽しみ方もできるかもな。※2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

6
建造物

トップフロア

  • 聴く

昔の通天閣の姿に思いをはせる「トップフロア」

  • 読む

3Fのトップフロアでは、約100年前の新世界を訪れたような体験ができるんや。細部まで再現されたジオラマや明治・大正時代の写真を使ったパネル、映像を用いたシアタールームなどがあって、ついつい長いこと居たくなってしまう。一見無関係なグリコの歴史を記した年表もあるのは、「大阪を代表するものといえば、道頓堀のグリコやろ!」ってことで、さまざまなコラボを実施した縁から。歴代のキャンペーンに関係する展示もあったりして、親子三世代で訪れたとしても、それぞれの思い出が語れそうやね。※2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区 恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

7
大阪みやげ

アンダーフロア

  • 聴く

待ち時間も楽しい!遊び心タップリな「アンダーフロア」

  • 読む

展望台に上がるエレベーターを待つ時間も楽しませるのが通天閣!2Fの「アンダーフロア」には、独特なモニュメントや展示が用意されてんねん。中でも必見なのが「キン肉マンプロジェクトアーカイブコーナー」。作者の1人、中井義則さんが浪速区出身だったことから、通天閣100周年記念に「キン肉マン」とのコラボが実現。100周年が終わると同時になくなる予定やったんやけど、「永遠の友情の証」として今も展示することになったっていうんやから、大阪らしいスピリッツを感じる話やろ。現在も40~50代を中心にファンが訪れてるで。※2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

8
食品

わくわくランド

  • 聴く

日本を代表する食品メーカーが集結する「わくわくランド」

  • 読む

地下1Fの「わくわくランド」には、大阪にゆかりがある食品メーカー「森永製菓」「グリコ」「日清食品」の3社のお土産屋さんが出店。「コテコテの大阪すぎひん、関西にゆかりあるコンテンツを提供したい」ってことで2013年に始まったんや。通天閣限定のものも含めたグッズが売られるコーナーだけでなく、キャラクターと一緒に写真が撮れるブースもあり、楽しみ方はいろいろ!元々ここには、松竹芸能が運営していた「通天閣歌謡劇場」があって、地域の人の憩いの場やったっていう歴史を持つ場所でもあるねんで。※2023年4月の情報です。

住所:大阪市浪速区恵美須東1丁目18-6
アクセス:Osaka Metro 堺筋線 恵美須町駅 3番出口から徒歩3分/ 阪堺電車 阪堺線 恵美須町駅から徒歩3分
https://tsutenkaku.co.jp/

賑やかなB級グルメの通り ジャンジャン横丁

地下鉄動物園前駅から通天閣まで南北約180mにわたる南陽通商店街を、通称「ジャンジャン横丁」と呼ぶ。戦後、血気盛んだった大阪商人たちがお客さんを呼び込むために三味線や太鼓で「ジャンジャン」と音を響かせたというのが名前の由来という一説も。メインはB級グルメで、中でも串カツ屋さんがひしめき合うのが最大の特徴だ。昭和時代を彷彿とさせる“下町”のイメージが色濃く残るこの通りでは、レトロな大阪の代表格といっていいほど、どこか懐かしいノスタルジーな雰囲気を醸し出す。また吉本の「新花月」があったことから、「大阪のお笑い芸人」らが多く輩出されているのもこの町の特徴のひとつ。お店の店頭に掲げられた提灯や、昔ながらの遊びができる射的場、コテコテの関西弁で喋る占い師さんたちもこぞってこの界隈に居座り、昭和へタイムスリップしたような錯覚を抱かせてくれる。

  • 聴く
  • 読む
1
居酒屋

てんぐ

  • 聴く

昭和23年創業、ダントツの人気を 誇る串カツ店『てんぐ』

  • 読む

新世界界隈のB級グルメといえば、真っ先に「串カツ」が思い浮かぶけど、その理由って何だか知ってる人、います? 戦後、労働者たちが大勢いたこの地では、誰もが仕事で忙しいから、サクッと食べて、チャチャッと仕事に戻れる。そういう食べ物が人気で、注文したらすぐに出てきて、その気になれば歩きながらでも食べられる「串カツ」が一躍メジャーになったということなんや。…と語ってくれたのが『てんぐ』の店員さん。この店は昭和23年創業以来、ずっと串カツ一筋なのだそう。店によっては、具材に若い子向けや海外からのお客を意識したものを取り入れる場合もあるらしいねんけど、この店はメニューまで創業当時からほぼそのまんま。「よそに比べたら半分くらいよ」と語りつつも、どこか誇らしげ。敢えて新しさを取り入れず、“昔ながらをそのまんま”っていうのは、串カツ職人たちのプライドなんやろうなぁ。店内は、厨房をぐるりと囲むかたちで全席カウンター。自席から「串カツと玉子ちょうだい!」「ビール追加、生で」のように厨房内に声をかけて注文するスタイル。昔なら、これが当たり前やったけど、セルフ注文やQRコード注文の店が次々と進出する時代。こういう店って貴重やなーって心から思うわ。アッツアツ・サックサクの衣のついた串カツと、4時間かけて白味噌でトロトロに煮込んだどて焼きが食べたくなったら、まずはこの店。いいことがあった日も、なんだか不調な日にも、1日の帰りにこんな行きつけの店があれば、元気も活気もみなぎってきそうやわ。※これは2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3-4-12
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約4分

2
大阪名物

極食堂

  • 聴く

大阪発祥のご当地焼きそば B級グルメの定番『極食堂』

  • 読む

『今里焼きそば』は、昭和24年頃、今里新橋商店街あたりで食べられていた大阪のご当地焼きそば。麺とレシピは、ラーメン屋として30年間おつきあいのある製麺所さんのもので、牛肉は40年来のおつきあいのある畜産会社さんから卸しているもの。メインであり大人気メニューであるという今里焼きそばは、一般的にイメージされている焼きそばとはひと味もふた味も違う。オーダーが入るごとに”まず麺を茹でて鉄板で蒸し焼きにする”という独自の作り方で、具材はブタ肉ではなく牛肉。そして野菜はタマネギのみ。さらに驚くのは、ソースは一切使わず、これらがお皿に盛りつけられただけの状態でお客さんに提供される。ソースはお客さんが自席で、好きな分量を“あとがけ”するというスタイルをとっているというのだ。太麺はモッチモチでシッカリとコシがあり、腹ペコのお腹をガッツリ満足させてくれるで。さらに『中華そば』は、昭和の古き良き大阪の味。奥行き深いスープに、手間暇かけて作る自家製チャーシューやとろ~り半熟玉子をトッピング。さらに、たっぷりのネギが惜しみなくのっかって、これがまたい~い感じの出汁をだしてくれるから、最後の一滴まで飲み干したくなるほど。店長さんは、若くて可愛らしい女性で、お料理はすべてお父さんから習ったのだとか。昭和の技を、こんな若い子が受け継いで、この町を盛り上げてくれている。あたたかい父娘の愛情がほとばしるようなこの店で、旨いB級グルメを楽しみに行ってみてな。 ※これは2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3-3-8
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約2分
https://www.gokushokudo.com/

3
スイーツ

甘々堂

  • 聴く

ぐらぐら棒を持ってブラブラ歩き ベビーカステラの『甘々堂』

  • 読む

ジャンジャン横丁を知らない方に、うんと簡潔に説明するとするとしたら“お祭りの縁日みたいなもの” っていうのがピッタリくるかもしれん。そして縁日といえば、ベビーカステラが欠かせへんよな。この店では、そんな縁日っぽさをイメージしてできた、ベビーカステラ屋さん。最初は普通の紙袋に入れて販売していたんやけど、通天閣も近いことやし、それにちなんで「なんか高さのあるもののほうがウケるんちゃう?」とオーナーさんが自ら考案。今は串に1直線に15個前後のベビーカステラを刺した、その名も『ぐらぐら棒』(¥800)が看板メニューとなった。食べ歩きできる手軽さやインスタ映えもするから、土日祝日ともなると通り一帯、長い長い行列ができるほどの賑わいやねんて。見た目の斬新さだけじゃないで。このベビーカステラ、「龍のたまご」というブランド卵を使用していて、普通の卵に比べて栄養価が高く、味も色も濃い。さらに隠し味の調味料とあわさって、甘すぎない味に仕上がっている特別なベビーカステラなんや。テイクアウト専門で、オーダーしたらその場で焼いてくれるのが、カウンター越しに見られる。焼きたてはふわっふわで、思わず次から次へとお腹の中に入っていくわ。お店の隣には同じオーナーさんが経営する寿司店もあるから、お寿司食べた帰りに、お土産に買うのも人気なのだそう。子どもの頃の縁日の楽しさを思い出しながら、令和のベビーカステラも楽しんでみてな。 ※これは2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3-3-10
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約3分

4
和食

大興寿司本店

  • 聴く

回転寿司より安い!? 創業75年変わらぬ味『大興寿司』

  • 読む

たまには職人さんが握った本気で旨い寿司、食べたいよなぁ~。でもそれなりのお値段もするやろし、回転寿司でガマンしとこか。…なんて方には、ぜひ行っていただきたいのがこちら。昭和27年に創業して以来、ほぼ当時のまんまの価格で提供してくれるという、何とも太っ腹な寿司店なんや。ネタは毎朝、市場で買い付けてくるという、新鮮で品質の確かなものだけ。開店前から行列ができるほどの人気ぶりやから、すぐ近所に2号店もオープンしたほど。つまりジャンジャン横丁の中だけで2店舗を構える、正真正銘・大人気店ってことなんや。取材時、撮影の為におススメを握ってもらってんけど、「嘘やろ!?」って思うほど、大振りの魚介がシャリにのっていて、中でもマグロは口の中の温度でトロけてしまいそうなほどの絶品やったわ。シャリの硬さも、い~い感じで、柔らかすぎず硬すぎず、ベテラン職人の技を感じずにはいられない。この味を堪能できるなんて、鮮度の良いネタと寿司職人の究極のコラボやな。ジャンジャン横丁は、以前は「ちょっぴり危険な街」というイメージが強く、特に若い女性らは敬遠する場所やった。しかし今は、若い子たちが「遊びに行く街」。近くにある天王寺動物園やスパワールドの帰りの、家族連れのお客も増えているのだそう。いい店、安い店、楽しい店が、この先もどんどん増えていって、大阪一の心躍る街になるといいな。 ※これは2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3-2-18
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約5分
https://daikosushi.jp/

5
大阪名物

串かつどて焼 ふじやま

  • 聴く

串かつ激戦区の界隈で“超人気店”の座 『串かつ どて焼 ふじやま』

  • 読む

“超人気店”になったそのヒミツは、メニューの豊富さとそのボリューム。串かつ・どて焼き、さらに一品もののメニューがずらり、およそ60品目という豪華さ。麺ものやごはんものまで揃っているから、もはやここは「居酒屋」の領域やなぁ。しかもここのメニューはどれもジャンボサイズで、その割に価格はリーズナブルときてるから、腹ペコな大阪人・観光客たちにはピッタリのお店ってこと。中でもお客さんに人気だというのが「お好み焼き ブタ玉」。居酒屋のメニューにある若干小ぶりのものではなく、正真正銘お好み焼き屋さんで出てくる、あのジャンボサイズがドカン!と提供される。直径でだいたい20㎝、厚みは3㎝はあるようなフッカフカのお好み焼きは、豚肉や紅ショウガがギッシリ詰まっていて、たっぷりのソースとマヨネーズで仕上げてくれるもの。串カツとお好み焼きがコラボで食べられたら、大阪らしさも2倍に感じる!!他にも「新世界」や「西成の...」といった愛嬌のあるフレーズをつけて、親しみやすさを感じさせてくれるメニューに次々と注文が入ってくるんやて。お店の中は、カウンター席のほかにテーブル席もあり、土日以外なら予約も可能。日本一大阪らしいい宴会もここでなら叶いそうやな。店員さんらは、お客さんとのコミュニケーションを大事にしていて、お客さんからの注文を受けるだけじゃなく、お客さんへの声掛けを大事にしているのだそう。商売っ気のある大阪人らしい気質がこんなところにまで見受けられるわ。とにかくお腹いっぱい食べたい人におススメしたいこの店。串かつは、タレの2度づけは禁止やで! ※2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3-2-19
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約5分

6
喫茶・カフェ

喫茶ニューワールド

  • 聴く

昭和22年創業、3代続く変わらない味『喫茶ニューワールド』

  • 読む

昭和22年、純喫茶として創業し、今は3代目となるオーナーが経営する店。建物は一度建て替えているが、創業当初から一切変わっていないものがたったひとつだけある。それはお店で使うコーヒーの豆。コロンビアやブルーマウンテン等、5種類の豆をブレンドしたもので、この店ならではのこだわりがギュッと詰まった一杯なんや。喫茶といえば、コーヒーがメインとなるかと思いきや、この店ではフードメニューもかなり充実している。1番人気の玉子トーストは厚切りしたトーストに、これまた厚焼きの玉子がサンドされていて、けっこうなボリュームや。遠慮せんとお口を「ア~ン」と思い切りあけて食べんと口に入らへんほどの厚みがあるで。この厚焼き玉子の食感がまたフッカフカで、濃厚で豊かな味がしみているからシンプル味のトーストにものすごく合うんや。他にもハムやゆで卵をのせたトーストや、チーズ、ハチミツ、アーモンドをのせたもの、ランチタイムにはオムライス等のメニューもあるから、お腹も至福で満たされる。2階建ての店内は、温かなオレンジ色の灯りがともり、外の喧騒を忘れさせてくれる静かな装飾がなんとも心地いい。昭和時代には軒並み建てられた純喫茶店。人気があっても跡継ぎがおらず閉店してしまうことも。だけどこの店だけは4代目も5代目も、そのまた次の世代までも続いてくれればエエな。 ※これは2024年4月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市浪速区恵美須東3丁目4-8
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約3分
https://www.instagram.com/kissa_newworld/

秘めやかな街並み 飛田新地

ジャンジャン横丁からさらに南へくだっていくと、賑やかさとは一変。伝統的な歴史薫る、情緒溢れる街並みに入る。これが日本最大級ともいわれる遊郭が残る「飛田新地」だ。もともとは難波にあった遊郭が1910年に火災で全焼し、1916年にこの地にその街並みを移したといわれている。昭和初期、第一次世界大戦では大いに賑わい、その妓楼は200軒を超えた。しかし1958年の売春防止法以後は、それらが料亭へと転じ、現在も営業を続けている。料亭といえど、客には料理をふるまう店ではなく、“自由恋愛”を楽しむというシステム。江戸時代の風情を取り入れた古風な店の作りと通りが人気を呼び、国内のみならず海外からの観光客も多い。 「飛田新地」の歴史についてより深く知りたい方は、下記もチェック!
https://www.youtube.com/watch?v=bTm-S94vops

  • 聴く
  • 読む
1
和食

鯛よし百番

  • 聴く

昭和中半まで遊郭として使われた豪奢な料亭 飛田新地のシンボルとして登録有形文化財に指定

  • 読む

飛田新地を語るとき、この店を語らずしては何も語れない。それほどまでにこの界隈の代表格として人々の目を惹きつけ続けているこの店は、大正時代初期に遊郭として建造された豪奢な建物を、当時のままの趣を残し続ける料亭。入った瞬間、いや外観を観た瞬間から衝撃を受け、さらに奥へ入るほどにその優美な装飾のすべてに圧倒される。緋色の絨毯が敷かれた廊下。紫色の絨毯が敷かれた階段。そして見上げれば、天井にも工芸的な造作が見られ、たちまちのうちに大正ロマン薫る異世界へと誘われる。個室で懐石料理や鍋料理をいただくことができ、壁画や襖絵などの装飾が、部屋ごとに異なるのが素晴らしい。例えば花々を描いた格天井を持つ「牡丹の間」。月を眺める縁側のある「紫式部の間」等、決して華美でないながらも、あらゆる日本の歴史と物語を彷彿とさせる美しさに出逢える。 料理を楽しむ以外に、館内の見学会も行われている。1つ1つの個室に拘泥された職人・芸術家達の作品にまつわる物語を丁寧に説明いただくのを聞いていると、いつしか恍惚とする自分に気づく。いにしえの先人らがどのような思いでこの部屋を、この建物を創り上げたのか。そしてここに訪れた人々は何を思い何を感じたのか。想像せずにはいられなくなるほど甚深の感動を与えてくれる。 男性客の多いこの界隈で、唯一の女性客同士でも気軽に入れる店というのも興味深い。また、料亭としては比較的リーズナブルな料金設定となっていることも、訪れやすさのひとつとなっている。秘めたる飛田界隈、どこか妖艶な魅力を放つこの店で、非日常的な食事を楽しんでみるのはいかがだろうか。 ※料理料金例:会席料理4000円〜、鍋料理3500円〜 ※レンタルスタジオとして時間貸しも行っています。 ※これは2024年3月現在の情報です。(I.R)

住所:大阪市西成区山王3-5-25
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約10分
https://hyakuban.jp/

2
サービス

飛田新地料理組合

  • 聴く

「飛田新地」の歴史を今に伝える文化遺産

  • 読む

この界隈が存続できるのは組合のお陰と言っても過言ではない。戦後の飛田新地の繁栄と共に、防犯、防災に力を入れてきた。 そして「飛田新地」の歴史を今に伝える文化遺産としての価値を見出し、様々な活動を行なっている。コロナ渦においては全店休業を取り仕切るなど徹底的な感染対策を管理し、安全で安心できる地域の担い手として役割を果たし、飛田ブランドを支え続けている。非公開ではあるが、組合のビルには歴史を語る様々な遺物が残されている。

住所:大阪府大阪市西成区山王3-1-13
アクセス:OsakaMetro御堂筋線動物園前駅から徒歩約9分